トピックス

2年生

生まれて育つ意味をかみしめる日(2年生誕生会)

 2年生では、総合学習の中で誕生会を開くことにしています。
 1学期は、4~8月生まれの子どもたちの保護者の方を招いて、お誕生日会を開きました。誕生日者は自分が大切に育てられてきたことを改めて感じ、自分を大切にしようと思う気持ちを育むことができた会になりました。またお祝いをする側の子どもたちにとっては、友だちが親御さんにとって大切な存在であると気づくことで、「その子を大切にしなければ」と思う気持ちも生まれます。さらに行事の企画や準備といった側面でも、このお誕生日会は2年生の大きな活動の1つといえます。
P1090102
 まず、お誕生日会に向け、クラスで「お誕生日って何の日?」という授業を行いました。子どもたちからはまず「生まれた日」「年が一歳上になる日」「プレゼントをもらえる日」「おいしいものが食べられる日」「ケーキのろうそくを消す日」「名前をもらった日」などの意見が出てきました。そういった意見から「まわりの人からお祝いしてもらう日」という1つのまとめが出てきました。
IMG_3846しかしこの後、子どもだけではなく私も思わず感動した意見がたくさん飛び出してきました。自分に弟や妹がいる子はその誕生を見ていることもあるからか、「誕生を待ち受ける側」の気持ちも経験しています。そういった子たちを中心に「いのちがはじまる日」「家族にとっては家族が増える日」「たからものが増える日」という意見や、「お母さんのお腹から出て初めて世界を見る日」「生んでくれたお母さんに感謝する日」などの意見です。今度は祝われる自分の気持ちから、祝う側の気持ちを考え始めました。「(たからものなんだから)きっと始まったいのちを大切にしようと思ったと思う」「健康でいてほしい」「何かあったら悲しいはず」と考えが広がっていきました。本当に素晴らしい話し合いだったので、子どもたちと一緒に「自分や友だちに『いいね!』しよう」と、互いに誉めあいました。
P1090033
 当日は、歌チームの指揮のもと、みんなからのハッピーバースデイの歌のプレゼントで始まりました。
IMG_3931その後、おうちの方から生まれたときの様子を紹介していただいたり、誕生日の人が将来の夢をスピーチをしたりしました。司会チームは自作の模擬マイクを使い、大きなはっきりとした声で進行してくれました。
P1090091プレゼントチームは、お誕生日の人がかぶる王冠を作り、そのうらにそれぞれへのメッセージも書きました。飾りチームは輪飾りや看板づくりなど、次回以降も使えるように工夫して教室をデコレーションし盛り上げてくれました。そしてもう一つはカメラチーム。みんなの話す様子や遊び(雨天のため「大根抜き」でした)の楽しげな様子をカメラに収めてくれました。
 おうちの方々が見せてくださった、赤ちゃんの時に愛用していたぬいぐるみや、手作りの小さなワンピースなどで、子どもたちも自分たちが大切にされてきたこと、そしてこんなに大きく成長できるまでには家族の支えがあったからこそだということを感じたことと思います。また名前にこめられた強くてあたたかな思いや願いもじんわりと胸を打ちました。P1090016そのお礼もこめて、誕生日の人からおうちの人へは感謝の手紙が手渡されました。おうちの方たちが、それぞれが生まれ成長してきたエピソードをお話してくださり、本人たちだけではなく、他の子どもたちも、その時のご両親の思いを受け止め、誕生日の意味をかみ締めたのではないでしょうか。総合の時間で出た「ここまで大きく育ててくれたことに感謝する日だ」という言葉を実感できた会になりました。