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4年生5年生授業紹介

つなぐ手 志のある方との出会い 山岳写真家 西田省三さんをお招きして

3月8日(月)山岳写真家の西田省三さんをお招きして、4.5年生のつなぐ手の授業を行いました。テーマは、『素晴らしい日本の山』。

今回は、午前午後とひと学年ずつ、2回講演をしていただきました。西田さんは、国内外を問わず、数多くの山に登り、美しい山岳風景の撮影をされ、活躍されています。先週の事前学習で、西田さんが撮影監督として出演されているNHKの『北アルプスドーロン大縦走』を観た子どもたちは、この日の授業を楽しみにしていました。

前半は、「日本の山の魅力について」お話してくださいました。まずは、人間が生きていく上でも、登山をする上でも欠かすことのできない『水』を取り上げ、日本が一年通して『豊かな水』に恵まれているのには、『山』が大きく関わっていることを教えてくださいました。四方海に囲まれている島国だからこそ、雨雲が発生すること。その雨雲が日本の背骨である山脈にぶつかり、日本海側に膨大な雪を降らせ、山はその雪をたたえ、『水』を貯金しているというお話は、ちょうど社会で日本の地形・気候の特徴について学んだ子どもたちには、すぐイメージできたようです。
西田さんの「谷川岳や立山のみくりが池の四季をおさめた写真」を実際にみて、日本が世界でも類をみない豪雪地帯であること、標高3000ⅿ級の山々の上では1年のうち約10ヵ月は雪が解けずにあるということが理解できたようです。ともすると、山は「登頂」だけが目的となりがちですが、「地質や・地形」「植物」「鳥・動物」「写真や映像・登山といった文化」といったいろいろな視点で山を見る楽しさも教えてくださいました。そして、樹氷・岸壁・お釜(火口)湿原・石塔といった西田さんが撮影された日本各地の絶景の写真が映し出される度に、子どもたちからは「うわぁきれーい!」「登ってみたい!」と歓声が上がりました。休憩時間には、自然と西田さんの周りに集まり、様々な質問をする子どもたちの姿が見られました。

後半は、「山岳写真家のお仕事」について話してくださいました。撮影のために重たい機材を背負い数週間にも渡って山にこもることがある西田さんは、必然的に荷物も多くなります。そのリュックサックの重さは、夏場は約25kg、冬場は約35kgにもなるそうです。

 子ども達に、その重さを体験させてくださいました。次に、雪道を歩くためのアイゼンや、沢を登るときに履く特別なシューズを見せてくださいました。また、1日に使う水の量や、上手に山の写真を撮るためのコツなど、山岳写真家ならではの知識を教えて下さいました。

西田さんは、「重たい荷物を背負って山を登るのは、苦しいけれど、『写真を撮る』という好きな事、やりたい事のためには頑張ることができる。大変な事でも乗り越えられる。」とお話してくださいました。

私たちが暮らす日本は、世界に誇れる大自然が見せてくれる絶景があるということを改めて知り、西田さんのお仕事に対する思いにも触れることができた有意義な時間でした。次、遠足で、家族で山に行った時には、自分なりの登山の楽しみを見つけてもらえたらと思います。

児童の感想
*1番印象に残ったのは、重いリュックです。重さが25㎏から35㎏もあると聞き、びっくりしました。廊下に置いていただけるということなので背負ってみたいと思います。また、お釜のように火口から水がたまるところは、火山から出る成分によって色が変わるとわかりました。試してみたいことは、山の写真をとるときに空をあまり写さないことです。

*今日は、色んなことを知りました。たとえば、山の素晴らしさや、山のめぐみ、冬山をのぼるのはきけんなどが分かりました。そして、西田さんは色々な山に行って、どんなにつらくても自分のためにも一生懸命にあきらめない人だとわかりました。西田さんが命を大切にして生きて、山で仲間といっしょにいるところをみて、すごくチームワークの力が分かりました。私は、西田さんのように心がきれいで、あきらめない人になりたいです。山の写真のとりかたのコツも分かってうれしかったです。これからも西田さんがんばってください。

*川の方のくつは、重くてかたくなったスポンジのようでした。アイゼンは、とげのようなものが14本もあることにびっくりしました。私は一度冬山を登ってみたいなと思いました。冬の山は雪が積もっているからです。そして、動物もみてみたいです。自分の名前(の由来)にもなっている「南アルプスの光岳(てかりだけ)」の「光石(てかり石)」も一目見てみたいです。西田さんの山の写真のすごさもよく分かりました。