4年生授業紹介
大切なことは、協力すること ~4年つなぐ手 ブラインドサッカー~
4年生のつなぐ手の時間で、葭原滋男さんを講師にお招きし、ブラインドサッカーの体験をしました。葭原さんは、自転車競技や走り高跳びの選手としてパラリンピックに出場した、パラリンピックのメダリストで、現在もブラインドサッカーの選手として現役で活躍されています。
白杖をもって子どもたちの前に立つ葭原さんを前に、最初こそ緊張した面持ちの子どもたちでしたが、「よっしーと呼んで下さい。」と明るく話し始めた葭原さんのお話に、子どもたちはあっという間に引き込まれていきました。子どもたちの目の前にいても、子どもたちの顔は見えていない、と聞き、子どもたちも驚きを隠せない様子でした。
お話の初めに、「目が見えないよっしーのことが、かわいそうだと思う人は、拍手をして下さい。」と聞く葭原さんへの子どもたちの答えは、大きな拍手でした。そこで、葭原さんは子どもたちにパラリンピックに出場した時の映像を見せて下さいました。高跳びや、自転車競技をする葭原さんの映像をスクリーンの前で見守る子どもたちの様子は、さながら実況中継を見ているようで、大盛り上がりでした。
その後は、実際にブラインドサッカーの体験をしました。見え方に差がでることの無いよう、選手はアイマスクをして試合をします。見えない状態で、どこにボールがあるのか、どの方向に蹴れば良いのか、判断するためには周りの上手な助けが必要です。葭原さんのお手本の際には、よっしーママさん(葭原さんの奥様)が声を出して読んだり、音を出したりして、方向を伝えていました。子どもたちも、アイマスクを着けて、向かいにいる友だちにボールを届けることから挑戦し、最後はチームごとにシュート対決をしました。ブラインドサッカーは、チームメイトとの協力が成功の鍵です。大きな声で友だちを呼んだり、相手に分かりやすい指示を出したりすることが、見えない不安を、安心感に変えるのだと学ぶことができました。
葭原さんは、小さい頃は目が見えていたのだそうです。だんだんと見えなくなり、今は光を感じるくらいだとおっしゃっていました。その中で、いろいろなことに挑戦しようとしたのだとお話されていました。失敗しても、どうして失敗したのか考えて、次に向かう気持ちをもって挑戦し続けてきたことが、今に繋がっているそうです。「見えないことはかわいそう。」そんな気持ちをもっていた子どもたちの気持ちも、最後には「そうじゃない。」と変化していました。
いろいろなことに挑戦することや、協力すること。見える・見えないに関わらず、大切なことは同じなのだと学ぶことができました。