2年生飼育
モルモットを引き継ぐ 2年生への思い
1年生の時から、約1年間、2年生は一生懸命モルモットのお世話をしてきました。モルモットは2年生の各クラスで1匹ずつ飼育しています。そのモルモットを1年生の各クラスに引き継ぐことになりました。
今までお世話をしていた2年生だからこそ知っているモルモットについての情報を余すことなく伝えようと準備を進めました。「食べ物で何が好きかは伝えてあげたいよね。」「ゆきみが気持ちよく過ごせるように気をつけた方がいいことも伝えよう。」と子どもたちからたくさんの意見が出され、『ゆきみについて・食べ物・お世話の仕方・鳴き声・掃除の仕方・持ち帰りについて』を各班ごとにまとめて、お話することにしました。「1年生だから、まだ漢字は使わない方がいいよね」など、内容はもちろんのこと、伝え方についても1年生にわかりやすく伝えられるようにと、子どもたちなりにいろいろと工夫しながら考える姿が見られました。
迎えた引き継ぎ会当日。朝から「緊張する。きちんとお話しできるかな?」と引き継ぎ会に向けて緊張している子もいれば、「あ~あ、寂しいな。今日でお別れなんだな。」と寂しがり、改めてゆきみをじっくりと眺めている子とさまざまでした。
実際に1年生を教室に迎え、緊張しながらも、自分たちが調べたことをゆっくりと、そして丁寧にお話する子どもたち。1年生も真剣に静かに聞いてくれました。1年生からの質問にもしっかりと答えてあげ、最後は、2年生みんなで「ゆきみ」(2組のモルモット)のことを、よろしくお願いします。」と伝え、引き継ぎ会を終わりました。
子どもたちの声
・モルモットの引き継ぎ会で少し緊張したけれど、1年生に頑張って伝えられました。ゆきみと お別れするのは寂しいけど、また会える日を待っています。
・モルモットの引き継ぎ会をして、食べられないものを1年生に教えました。ゆきみがいなくなるのは寂しいけど、1年生がゆきみのことをきちんとおせわしてくれると思うので、安心しています。
生き物を飼う時には、ただ「可愛いから」というだけで飼うわけにはいきません。触れたときに感じた暖かさ、それは『命』です。私たちと同じ命をもったモルモット。当然いろいろな感情をもっています。この1年間、様子をしっかりと観察し、お世話する中で、モルモットの素直な感情に触れるとともに、命について考える機会になったのではないかと思います。ゆきみも人間で言えば40代。怪我をしたり、血尿が出たりと体調を崩したこともたくさんあります。そのたびに心配しながらも、早く治るようにと一生懸命お世話をしてきました。その思いをしっかりと1年生に伝えられたのではないかと思います。これからは、ヤギのバニラのお世話を中心に、頑張っていきます。
モルモットの引き継ぎ会を終え、クラスでモルモットと過ごすことができるのも、最終日となった金曜日。朝学校に来ると早々に着替えを済ませ、「ゆきみ~」とゆきみに寄っていく子どもたち。休み時間もいつもなら、外に飛び出していく子どもたちも、今日ばかりはゆきみの小屋に向かい、ゆきみを交替でだっこしてなでたり、餌をあげたりとゆきみとの最後の一日を思い残すことのないようにと、一緒の時間を過ごしました。
ゆきみが、この1年間ですっかりと2年1組のメンバーの一員になっていたことを改めて感じました。ゆきみのおかげで、子どもたちは自分たち人間以外にも命のある生き物や植物がたくさんあり、どの命も大切にしなければいけないことを学ぶことができました。
「ゆきみ、ありがとう!」
子どもたちの声
・いつも触らせてくれてありがとう。私はゆきみのことを一生忘れないからね。ゆきみはかわいいから、きっと1年生も大事にしてくれると思う。ゆきみのこと、大好き。
・僕たちはゆきみがすごく大好きでした。一生懸命お世話をしました。だけど、たまに教室を走り回って、ごめんなさい。1年生の教室にいっても、僕はゆきみのことを忘れません。
・1年間いつも一緒にいてくれて、ありがとう。ゆきみがいないと寂しいな。お家に持ち帰ったら最後のお世話を頑張るから、応援してね。ずっとずっと、ゆきみのことが大大大好きだよ。