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募金趣意


昨年度、新型コロナウイルス感染症のいわゆる5類移行にともない、学園は徐々に平常な姿を取り戻し、年度末には学園各部での卒園・卒業式をほぼ従前のかたちで挙行することができました。この間、学生・生徒・児童・園児をはじめ関係する皆さまにご迷惑をおかけすることも少なからずありましたが、学園の教育へのご理解ご協力を得て、困難を乗り越え今日に至っていることにあらためて感謝申し上げます。

さて、相模女子大学の前身である帝国女子専門学校は、東京の大塚にあって「帝専」の略称で全国に知られておりましたが、1945年4月の空襲で校舎はじめ一切を焼失し、翌1946年に新天地を求めて相模原の現在地に移転してまいりました。そして1949年に戦後の新制度のもと「相模女子大学」となり、短期大学部をはじめ、幼稚部・小学部・中学部・高等部をキャンパス内に併設し、総合学園として今日の伸張を見るまでになりました。この間、教職員はもとより、同窓生、保護者等、関係各位の大変なご尽力、献身があったことは申すまでもありません。

そして、2025年度には学園の発祥である1900年の日本女学校創立から125年となることから、125周年の周年事業を実施することとし、〈女性の活躍を支援し、地域とともに発展する「開かれた学園」へ〉というコンセプトのもと、キャンパス整備をはじめ、さまざまな事業を計画しております。創立以来の女子教育の伝統を現代の社会に生かしながら、地域の知的拠点としてのさらなる発展をめざすものです。

一方で私立学校を取り巻く環境は、加速する一方の少子化をはじめ、社会状況の変動の激しさや不確実性もあいまって、一段と厳しさを増しています。本学園がこれまでの歴史を継続し、さらなる発展を続けるためには、財政的な課題と向き合わなければなりません。冗費の節減は当然のこととして、さらに財務内容の改善を鋭意図る所存ですが、新しい教育方法の導入や、老朽化により整備を急ぐ必要のある校舎も幼・小・中・高・大それぞれにあることから、緊縮につとめても、財政の状況がそれに追いつかない面があることは蔽い得ません。ここに、学園へのご支援を賜りますことをお願いする次第です。

本学園では2008年度に「マーガレット募金」の名で、保護者、保証人の各位をはじめ、教職員はもとより、広く卒業生を含む学園に有縁の皆さまに募金をお願いする事業を開始し、多くのご支援を頂戴してまいりました。内容は「学習活動支援」「キャンパス整備」「教育・研究活動支援」「さがっぱ・ジョーの活動支援」に分けましたなかから、ご支援先を指定いただけますし、目的を指定しないご寄付もお受けします。皆さまからいただきましたご支援は、ご指定の目的ごとに有効に活用し、また活用の内容はホームページ等を通じてご報告させていただきます。

お寄せいただく募金は、その多寡にかかわらず、それによって学園への思いが伝わってくることを、私どもは何よりうれしく、またありがたく感じます。長い歴史をつないで、今の学園の運営に携わる者にとって、それは何よりの励ましであり、また未来の学園への希望となります。どうか趣意にご賛同いただき、ご協力を賜りましたら幸いに存じます。大勢のご声援を力に、一人一人の園児・児童・生徒・学生をていねいに育む教育の、一層の充実を期したいと念願するものです。

2024年9月

学校法人相模女子大学理事長 風間 誠史 
相模女子大学・相模女子大学短期大学部学長 田畑 雅英 
相模女子大学中学部・高等部校長 武石 輝久 
相模女子大学小学部校長 小泉 清裕
認定こども園相模女子大学幼稚部園長 角田 雅昭
相模女子大学同窓会(翠葉会)会長 田中 百子


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