中学部・高等部では、昨年より「NIE(Newspaper in Education 教育に新聞を)」の実践校として、授業や課題活動のさまざまな場面で新聞を活用した学びを推進しています。
その一つとして高3の選択授業「小論文」の中で取り組んだのが、日本新聞協会が主催する「いっしょに読もう!新聞コンクール」への応募です。このコンクールは、自分の気になる記事を家族や友達と一緒に読み、その感想や意見をまとめるものです。
今回、小論文の選択者30名余りが応募し、神奈川県審査で高3の岩波さんが奨励賞に選ばれました。取り上げた記事は「認知症対策、予防を重視」という記事です。また、同コンクールの全国審査においては、同じく高3の直井さんも「ヘイト禁止条例 3回で罰金」という記事を取り上げて奨励賞に選ばれ、ダブルでの受賞となりました。
小論文の授業では、コンビニの営業時間短縮の動きや外国人労働者の受け入れ、ハンセン病患者の家族への補償など、新聞を通してそれまで立ち止まって考えたことのなかったさまざまな社会問題について考えてきました。複数の新聞記事に触れられる環境を活用して、一つのテーマについて複数の切り口からアプローチしたことは興味深かったです。グループ内での意見交換も、最初はぎこちない様子でしたが徐々に板についてきました。
今回の受賞も、日々の取り組みが実を結んだものだとすれば、大きな励みになります。
岩波さん・直井さんの写真&コメント
岩波)日頃から新聞を読んでいるか?と言えば、そんなことはないです。
でも、TVのニュースを見て、「これはダメだよね」などと家族でコメントし合うことはよくあります。大人の意見を聞くことで、新たな発見もありました。
直井)私も読まなきゃとは思いつつ、なかなか手が出ないのが現状。でも授業などで実際に手にとってめくっていると、興味深い記事もたくさんあることに気づきました。
今回とり上げたヘイトスピーチは、母と出かけているときに実際に見かけたことがきっかけ。記事を選んだことで、互いの感想を共有するいい機会になりました。